概要
Railsって?
Ruby on Rails (RoR) とも呼ばれるWebアプリ‐ションを作るためのフレームワークです。 もっとざっくり言えば,Yahoo! Japanのようなページや銀行のオンラインバンキング, 航空会社,掲示板,facebookなど,ユーザとの情報をやりとりするようなWebページを作るときに 便利な環境・仕組みです。名前の通りRubyで動いており,Railsを使ってアプリ開発を行う場合, Rubyの知識があるに越したことはないですが,Rubyの基本的な文法は簡単で柔軟ですので, プログラムをかじったことのある人であれば,Rubyを知らなくてもアプリを作成できるでしょう。
Railsでは、MVCというソフトウェアの設計モデルの方式を取っています。 ソフトウェアの処理をModel、View、Controllerの3つの要素に分けて考えるもので、 Modelはどのようなデータをどう処理するか、 ViewはModelから取り出したデータをどう見せるか、 Controllerはユーザからの入力に対して、ModelあるいはViewに 入力に応じた処理を伝えるものです。 とはいえ、表現には語弊もありますし、聞いただけでは理解しがたいと思いますので、 実際に作業しながら確認してみましょう。
プログラム作成から、ブラウザでの動作確認まで
Railsアプリケーションの新規作成
作成するアプリケーション毎にディレクトリが分けられています。 ここでは,「nickname01」という名前のRailsアプリケーションを作成します。
cd cd work rails new nickname01
ホームディレクトリ(最初の場所)に移動し、さらにworkに移動。そして、Railsアプリケーション「nickname01」を作成せよという意味。
Controllerの作成
cd nickname01 rails g controller nicknames show create delete
「nickname01」に移動し、 「nicknames」というcontrollerで、show, create, deleteというアクション(View)があるものを作成(g: generate)しろ。という意味。
作成されたファイルの確認
ls
そこにあるファイル、ディレクトリを表示。
一部ファイルの紹介
- config/routes.rbには、ブラウザのURLの入力に対してどのコントローラーになるかを設定しています。(ルーティング)
- app/views/layouts/application.html.erb が全体の書式を決めており, <%= yield %> の部分にViewごとの内容が入ることになります。
- app/assets/stylesheetsでスタイルシートの設定ができます。 app/assets/stylesheetsに(project name).scssがありますし、 スタイルシートを適当な名前(custom.css)で作成すれば、 適用されます。
- 個別の表示(View)はshowの場合、app/views/nicknames/show.html.erbにあります。
ControllerとViewの関係
Controllerで値を設定し、Viewで表示させてみましょう。
app/controllers/nicknames_controller.rbをテキストエディタで開き、
def show @nickname = Hash.new @nickname[:name] = '四国 太郎' @nickname[:nickname] = 'シコポン' @nickname[:comment] = '大学マスコット' end
とshowの部分で、ハッシュ(配列のようなものインデックスに文字(キー)が利用できる。)@nicknameを作成し、要素値も設定します。
app/views/nicknames/show.html.erbを下記のように書き換える
<h1>Nicknames#show</h1> ニックネーム: <%= @nickname[:nickname] %><br> 本名: <%= @nickname[:name] %><br> コメント: <%= @nickname[:comment] %>
動作確認
では、表示できるか確認してみましょう。
rails s
で、サーバが起動します。http://localhost:3000/nicknames/showにアクセスしてみましょう。できれば、ハッシュの値を変更したり、showの一行目を変更するなどして2ヶ所の書き換えが結果にどのように影響するか確認しましょう。 サーバの停止はctrl+cです。
ここまでの保存
Git
gitは、プログラムの変更を記録管理するシステムで、 使いこなせれば非常に便利なことから、 広く利用されています。 ここでも、途中経過の保存に用いたいと思います。 詳しく知りたい方はこちらなどがオススメです。
gitの初期設定
はじめてgitを利用するときに、初期設定としてユーザの情報が必要です。 下記のコマンドを実行してください。
git config --global user.email "you@example.com" git config --global user.name "Your Name"
リポジトリの準備
git init
これで必要な情報の設定がなされます。 「.gitignore」を開き、一時ファイルなど記録の必要のないファイルを追加しておきます。
# Ignore other unneeded files. doc/ *.swp *~ .project .DS_Store .idea .secret
リポジトリの追加
git add . git commit -m "First repository"
これで、このディレクトリ以下の状態を保存することになります。
リポジトリの確認
git log
で、確認できます。
ちなみに以降の処理をなかったことにするには、、、
以下の処理はなかったことにするので、基本的には必要ないですが、どうしようもなくなった場合に使えます。
git logで戻したいリポジトリの数値を確認し、下記のコマンドを実行します。
git reset 数値 --hard git clean -f